2017年9月21日木曜日

9/20新見先生勉強会

本日のお題は「脱血連動ポンプ」です。
以前から、オンポンプCABGとオフポンプCAGBの予後比較などがなされている。
最近の結果(2009年以降)では、比較的オンポンプCABGの成績が良好との報告が多い。
しかし、依然として人工心肺(CPB)の問題は残ったままである。
血液希釈、凝固の消費、炎症反応、空気塞栓などの問題があるが、前者3つはCPB回路の小型化やコーティングにより改善されてきているが、空気塞栓に関する問題はほとんど変わっていない。
通常、人間の体では、運動時に4-8倍に心拍出量が増加するが、CPBで同様に送血量を増やそうとすると、脱血などの問題から気泡ができる可能性であったり、リザーバー容量の問題がある。また、安全機構により緊急停止することもあるが、それにより患者さんがより重篤な合併症を起こすことも報告されている。

今までのCPB管理は送血量や送血圧をモニタリングしているが、脱血量をみることはほぼ無い。しかしながら、送血した血液すべてが体を循環するわけではない。送血された血液のうち、肺内シャント、ベント、サクションなどはシャントとなり体内を循環しない。
つまり、送血量=シャント血液量(体内循環なし)+脱血量(体内循環)となるため、体内循環の指標としては、脱血量が最もすぐれている。
実際に、予定送血量で管理したCPBの18%が乳酸値4mmol/l以上となるとの報告もある。
乳酸値4以上は術後予後悪化因子として知られている。
今回、脱血流量連動ポンプを開発し、使用してみた。流量コントロールは脱血量に対し瞬時に反応するため、リザーバー容量が安定する、脱血量が少ない場合にボリュームの負荷や、シャント血流増加の確認などができる。また、リザーバー容量が少なくなり急に送血がストップすることもない。今後、さらに使用経験を増やし、より安全な管理ができるようにしていきたい。


初期研修医、後期研修医の先生には難しめの内容でしたが、これを契機に体外循環の病橋をして、新見先生に質問できるようになってほしいです。
                             赤嶺

0 件のコメント:

コメントを投稿