本日の勉強会は初期研修2年目の先生の発表がありました。
テーマは「失神」です。
高齢者での失神の原因は非常にわかりにくく、ER受診後、原因不明なまま帰宅となることも多いです。
多くは心原性とされているが、ER受診時には、症状、検査ともに異常ないことがほとんどである。循環器系の見逃しやすい失神としては、動脈解離や大動脈瘤切迫破裂などの大血管疾患である。疼痛なく、失神のみのこともある。
非心原性で最も多いのは、迷走神経反射、状況性失神で23%といわれている。前兆(嘔気、発汗)や、誘発因子(長時間立位、暑い環境、ストレス、姿勢変換時)がみられる。
他に、原因となるのは、薬剤性失神(3%)、起立性低血圧(8%)である。薬剤性の原因となるのは血管拡張薬、降圧薬、パーキンソン薬、抗不整脈薬、向精神病薬などである。
起立性低血圧は、高血圧、糖尿病、薬剤などが原因となる。特にβブロッカーの単剤使用では、発症率2倍との報告もある。
スコアリングに関しては、不完全なものが多いが、Boston Syncope CriteriaやEvaluation of Guidelines in Syncope Study(EGSYS)が使用されることが多い。特にBoston Syncope Criteriaは特異度は62%と低いが、感度97%、陰性的中率99%との報告がある。
ERより帰宅する場合でも、かかりつけ医や近医に紹介し、経過を観察してもらう必要がある。
本日の漕ぎ手・・・。
みなさんの予想とおり、向井プロでした。漕ぎの詳細ですが、周波数 1-2 Hz、角度10-40度、 休止期間 5秒前後でした。現在、勉強会に参加されると、毎回ぶっちぎりのパフォーマンスをみせておられます。本日は、なんと新見先生から直接、お声をかけて頂いてました。すごい。
本日は以上です。 いつも閲覧ありがとうございます。 赤嶺
2017年8月29日火曜日
2017年8月28日月曜日
9/2にむけて
最近、雨は少なくなってきましたが、猛暑日かと思えば、比較的涼しい、寒い朝?(エアコ?)などがあり、体調管理に気をつけなければいけないと思う毎日です。
9/2土曜日に麻酔科地方会があります。今年、入局した3人とも、無事に演題がとおりました。一安心と思っていましたが、演題採用から、発表まで3週間と短い?期間で発表ポスターを作ることになるので、毎年、学会1週間前のこの時期にドタバタします。去年はかなり、切羽詰まった状態になりましたが、今年は比較的早めに作成始めたのか、全員ほぼ完成してるようです。この時期の発表症例は基本的に、発表者(専攻医1年目)が経験した症例ではなく、他の先輩が経験した(やらかした??)症例を一緒にまたは代わりに発表することになるのですが、「私がやった症例ではないのでわかりません」を禁句に、みんな頑張ってくれました(若干ブツブツ言っている人もいたかもしれませんが・・)。あとは、ポスター仕上げと、当日に周りのプレシャーに負けずに発表してもらいたいです。
赤嶺
9/2土曜日に麻酔科地方会があります。今年、入局した3人とも、無事に演題がとおりました。一安心と思っていましたが、演題採用から、発表まで3週間と短い?期間で発表ポスターを作ることになるので、毎年、学会1週間前のこの時期にドタバタします。去年はかなり、切羽詰まった状態になりましたが、今年は比較的早めに作成始めたのか、全員ほぼ完成してるようです。この時期の発表症例は基本的に、発表者(専攻医1年目)が経験した症例ではなく、他の先輩が経験した(やらかした??)症例を一緒にまたは代わりに発表することになるのですが、「私がやった症例ではないのでわかりません」を禁句に、みんな頑張ってくれました(若干ブツブツ言っている人もいたかもしれませんが・・)。あとは、ポスター仕上げと、当日に周りのプレシャーに負けずに発表してもらいたいです。
赤嶺
2017年8月16日水曜日
8/16 新見先生勉強会
8月なのに、晴天の日を見ないと思っていたら、昨日のニュースで、今年8月に入って晴れた日がないとのこと、最近で一番驚いたことでした。
でわでわ、本題に、
本日のお題は
「心臓手術術後に全例、デクスメデトミジン(DEX)を使用する必要はあるのか?」です。
まずDEXについて、
DEXはα2アゴニストで中枢、脊髄に作用する。α1:α2=1:1600の比率で結合し、選択的α2受容体とされている。α2受容体は、α2A,B,Cの3つの受容体があり、α2A,Cは中枢神経、α2Bは腎臓、血管平滑筋に存在する。中枢性の作用として、GABA受容体を介さない鎮静効果を示す。DEXは主に鎮静薬として使用されるが、他のα2アゴニストは、降圧薬、離脱症状(アルコール、コカイン、ニコチン)の治療、シバリング軽減、分節麻酔薬への添加などに使用されている。
注意点として①急速静注後に血圧上昇、徐脈となるが、その後はネガティブフィードバックにより血圧低下を示す。②急な中止で反跳性高血圧を示すものもある(DEXはなし)。③肝不全では減量する。④腎不全では減量なし。⑤長期間使用することで半減期が延長する。などがある。
心臓手術術後に全例使用する側に意見として
ファストラック麻酔(術後1-6時間で抜管)により、人工呼吸器時間、ICU滞在時間、麻薬使用量(50-70%)、コストなどの減少、過鎮静やせん妄も少ないとする意見が多い。また、動物実験では、心筋保護作用や心房細動の発生率減少もみられる。
全例で使用する必要はない側の意見として
各論文のlimitationで、除外症例として、心臓、大血管例が除外されているものが散見される。他の論文では、DEXを使用しなくても抜管時間や、ICU滞在時間は変わらないとするものもある。また、せん妄に関しても、原因となる他の因子が十分に検討されていない、単純に鎮静としてプロポ使用群とDEX使用群の比較のみとするものが多いが、プロポ使用例では麻薬使用量も増加するため、その影響も考えられる。さらに、せん妄を起こした群でもICUの滞在時間は変わらなかったとの意見もある。
以上より、心臓以外の合併症がなく、術後数時間で抜管可能と思われる症例では、DEXを使う必要はないであろう。
他の、DEXの効果として、動物実験では腸間膜血流(末梢血流)の改善するとの報告もある。
長くなりましたが、本日はこのような感じでした。
湿った部屋でしたが、皆さん、しっかり聞いてました。新見先生ありがとうございます。
赤嶺
でわでわ、本題に、
本日のお題は
「心臓手術術後に全例、デクスメデトミジン(DEX)を使用する必要はあるのか?」です。
まずDEXについて、
DEXはα2アゴニストで中枢、脊髄に作用する。α1:α2=1:1600の比率で結合し、選択的α2受容体とされている。α2受容体は、α2A,B,Cの3つの受容体があり、α2A,Cは中枢神経、α2Bは腎臓、血管平滑筋に存在する。中枢性の作用として、GABA受容体を介さない鎮静効果を示す。DEXは主に鎮静薬として使用されるが、他のα2アゴニストは、降圧薬、離脱症状(アルコール、コカイン、ニコチン)の治療、シバリング軽減、分節麻酔薬への添加などに使用されている。
注意点として①急速静注後に血圧上昇、徐脈となるが、その後はネガティブフィードバックにより血圧低下を示す。②急な中止で反跳性高血圧を示すものもある(DEXはなし)。③肝不全では減量する。④腎不全では減量なし。⑤長期間使用することで半減期が延長する。などがある。
心臓手術術後に全例使用する側に意見として
ファストラック麻酔(術後1-6時間で抜管)により、人工呼吸器時間、ICU滞在時間、麻薬使用量(50-70%)、コストなどの減少、過鎮静やせん妄も少ないとする意見が多い。また、動物実験では、心筋保護作用や心房細動の発生率減少もみられる。
全例で使用する必要はない側の意見として
各論文のlimitationで、除外症例として、心臓、大血管例が除外されているものが散見される。他の論文では、DEXを使用しなくても抜管時間や、ICU滞在時間は変わらないとするものもある。また、せん妄に関しても、原因となる他の因子が十分に検討されていない、単純に鎮静としてプロポ使用群とDEX使用群の比較のみとするものが多いが、プロポ使用例では麻薬使用量も増加するため、その影響も考えられる。さらに、せん妄を起こした群でもICUの滞在時間は変わらなかったとの意見もある。
以上より、心臓以外の合併症がなく、術後数時間で抜管可能と思われる症例では、DEXを使う必要はないであろう。
他の、DEXの効果として、動物実験では腸間膜血流(末梢血流)の改善するとの報告もある。
長くなりましたが、本日はこのような感じでした。
湿った部屋でしたが、皆さん、しっかり聞いてました。新見先生ありがとうございます。
赤嶺
2017年8月9日水曜日
8/9 新見先生勉強会
ペースメーカー(PM)、植込み型除細動器(ICD)について
術前評価
基礎疾患、デバイスのメーカー、設定などチェック。PM患者は3-12ヶ月に1回PMチェックをうけているので、PM手帳などで情報を集められる。特別に必要な検査はない。
胸部レントゲン検査で、ジェネレターの位置、リードの位置を確認。メーカー名もチェックできる。リードが冠静脈にもあれば、心臓再同期療法(CRT)である。その場合、CVカテ留置の際に、リード損傷や位置異常が起こることに注意が必要。
また、執刀前にPMへの依存度をチェックし、必要あればモード変更やマグネットモードにする。
術中
電気メス干渉によるオーバーセンシングや予期しない除細動が起こる可能性ある。
そのため、PMは非同期モード、ICDは頻脈治療機能停止にする。モノポーラー電気メスや神経刺激装置の使用は出来るだけ避け、電気メスのアース部分も十分距離をとった場所にする。
オーバーセンシングが起こる場合は、設定変更やマグネットモード(ICDはペーシング機能残る)にする。
徐脈になる麻酔は注意が必要。
ICDの誤作動は20-40%に起こるといわれ、そのうち8%は病院内とされている。眼科の手術やマイクロを使用する手術では、予期しない除細動は手術の妨げになるため、ICDは必ず停止させておかなければならない。
マグネットモードになると、脈は85-100bpm、AV delay 100msに固定される。ICDは除細動は停止するが、ペーシング機能は作動したままである。
心臓外科麻酔では、体外循環から離脱する際に体外式ペースメーカーを使用することが多いため、今週土曜日に、実際に体外式ペースメーカーを使用して、勉強会をやるそうです。
これで、後期研修の先生もPMは怖くないですね。心強いかぎりです。
赤嶺
術前評価
基礎疾患、デバイスのメーカー、設定などチェック。PM患者は3-12ヶ月に1回PMチェックをうけているので、PM手帳などで情報を集められる。特別に必要な検査はない。
胸部レントゲン検査で、ジェネレターの位置、リードの位置を確認。メーカー名もチェックできる。リードが冠静脈にもあれば、心臓再同期療法(CRT)である。その場合、CVカテ留置の際に、リード損傷や位置異常が起こることに注意が必要。
また、執刀前にPMへの依存度をチェックし、必要あればモード変更やマグネットモードにする。
術中
電気メス干渉によるオーバーセンシングや予期しない除細動が起こる可能性ある。
そのため、PMは非同期モード、ICDは頻脈治療機能停止にする。モノポーラー電気メスや神経刺激装置の使用は出来るだけ避け、電気メスのアース部分も十分距離をとった場所にする。
オーバーセンシングが起こる場合は、設定変更やマグネットモード(ICDはペーシング機能残る)にする。
徐脈になる麻酔は注意が必要。
ICDの誤作動は20-40%に起こるといわれ、そのうち8%は病院内とされている。眼科の手術やマイクロを使用する手術では、予期しない除細動は手術の妨げになるため、ICDは必ず停止させておかなければならない。
マグネットモードになると、脈は85-100bpm、AV delay 100msに固定される。ICDは除細動は停止するが、ペーシング機能は作動したままである。
心臓外科麻酔では、体外循環から離脱する際に体外式ペースメーカーを使用することが多いため、今週土曜日に、実際に体外式ペースメーカーを使用して、勉強会をやるそうです。
これで、後期研修の先生もPMは怖くないですね。心強いかぎりです。
赤嶺
2017年8月7日月曜日
月曜日 朝の勉強会
毎朝、何かしらの勉強会を行なっています。
月曜日は後期研修1年目が麻酔科ローテーション中の初期研修に向けて、麻酔基礎の勉強会をしています。
本日は、向井先生がモニターの勉強会をやりました。初期研修の先生に質問しつつ、講義を進めるなど、1-2ヶ月前よりも、話す内容、話し方に慣れてきてるのがわかります。
スライドの内容や、話す内容を考え、実際に、相手の反応を見ながら話す、ということが、今後の学会発表や、院内の講義でも活きてくるし、何よりも本人の勉強にもなっていると思います。また、最後の質問タイムに初期研修からの鋭いツッコミにタジタジすることもあるので、それも見ものですw。
喋り手、聴き手両方良しということで、今後も続けていきたいと思います。
赤嶺
月曜日は後期研修1年目が麻酔科ローテーション中の初期研修に向けて、麻酔基礎の勉強会をしています。
本日は、向井先生がモニターの勉強会をやりました。初期研修の先生に質問しつつ、講義を進めるなど、1-2ヶ月前よりも、話す内容、話し方に慣れてきてるのがわかります。
スライドの内容や、話す内容を考え、実際に、相手の反応を見ながら話す、ということが、今後の学会発表や、院内の講義でも活きてくるし、何よりも本人の勉強にもなっていると思います。また、最後の質問タイムに初期研修からの鋭いツッコミにタジタジすることもあるので、それも見ものですw。
喋り手、聴き手両方良しということで、今後も続けていきたいと思います。
赤嶺
2017年8月2日水曜日
8/1新見先生勉強会
肝臓切除術にかんして(抜粋)
術中低CVP麻酔を要望されることが多い。
その手段として、①輸液を最小限にする、②逆トレンデンベルグ体位、③硬膜外麻酔、④NTGの持続投与がある。いずれも、CVPをさげると共に血圧も下がることが多い、また、多少の出血でショックになるなど、なかなか悩ましい状況もある。
術前の評価は、大きな合併症なければ、標準的な術前評価を行う。
注意すべき術前合併症としては、肺内シャント、肝機能低下(アルブミン、凝固因子、ICGなどチェック)、脾腫に伴う血小板減少などがある。
重篤な合併症のない肝切除の死亡率は5%以下であるが、肝硬変患者ではmodified child分類のchildAで周術期死亡率10%、Bで31%、Cで78%、Cの患者は心臓手術の死亡率は100%といわれている。
術中はベンゾジアゼピン系は使わないようにし、筋弛緩は少なめに使用する。吸入麻酔、静脈麻酔で予後に差はない。
術中、CVPを下げることが多いが、空気塞栓に注意が必要である。疑った場合は、ヘッドダウン、左側臥位にする。(エコーの動画があったようですが、残念、動かず---。)
プリングル、血管系の圧迫による血行動態の変動、急な大量出血など他にも注意点は多い。
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最近、このブログに載せられるためか、水曜日は漕ぎ手がいなくなりました。
(向井プロは研究日で、本日不在)
赤嶺
術中低CVP麻酔を要望されることが多い。
その手段として、①輸液を最小限にする、②逆トレンデンベルグ体位、③硬膜外麻酔、④NTGの持続投与がある。いずれも、CVPをさげると共に血圧も下がることが多い、また、多少の出血でショックになるなど、なかなか悩ましい状況もある。
術前の評価は、大きな合併症なければ、標準的な術前評価を行う。
注意すべき術前合併症としては、肺内シャント、肝機能低下(アルブミン、凝固因子、ICGなどチェック)、脾腫に伴う血小板減少などがある。
重篤な合併症のない肝切除の死亡率は5%以下であるが、肝硬変患者ではmodified child分類のchildAで周術期死亡率10%、Bで31%、Cで78%、Cの患者は心臓手術の死亡率は100%といわれている。
術中はベンゾジアゼピン系は使わないようにし、筋弛緩は少なめに使用する。吸入麻酔、静脈麻酔で予後に差はない。
術中、CVPを下げることが多いが、空気塞栓に注意が必要である。疑った場合は、ヘッドダウン、左側臥位にする。(エコーの動画があったようですが、残念、動かず---。)
プリングル、血管系の圧迫による血行動態の変動、急な大量出血など他にも注意点は多い。
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最近、このブログに載せられるためか、水曜日は漕ぎ手がいなくなりました。
(向井プロは研究日で、本日不在)
赤嶺
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